おしゃれな住宅街の背後に見えるのは、なんとスキーのスロープ。
ここは、スウェーデンのストックホルム市の南に位置する住宅街、ハンマルビー・ショースタッド(hammarby sjöstad)と呼ばれる地区です。
もともと2004年のオリンピックの選手村として整備され、結果、誘致に失敗した後は居住地として開発されたんだそうです。
湖畔に並ぶおしゃれなアパートメントをぶらぶらと眺めたり、レストランやカフェのモダンな北欧インテリアをのぞいてみたり、建築好きにはたまらない場所です。
ドッグランや公園も充実していて、緑も豊かだし、気持ちのいい場所だなぁ、と思っていましたが、実はここ、『ハンマルビー・モデル』と言って、世界から注目される環境に優しい街づくりに取り組んでる地域なんですって。
例えば、家庭から出るゴミをゴミシューターに入れて集めてバイオガスに変え、暖房や台所のガス、バスや路面電車、フェリーの燃料に活用したり、下水を有機肥料に再利用したり、というシステムが街に組み込まれていて、住むだけで環境に優しい取り組みができるのだそう。
よく見ると、住宅の窓が何層にもなっていて断熱効果が高いことや、太陽光パネルの採用されていたり、建築そのものに配慮がされているのがわかります。
また、ストックホルムの中心部へのアクセスも早朝から深夜まで公共交通機関が使えるし、電気自動車のカーシェアリングも充実しているらしいです。
見た目が美しいだけでなく、持続可能な環境に配慮したハンマルビーの街づくりの成果で、ストックホルムは2010年に『欧州グリーン首都賞』を受賞しました。
恥ずかしながら、そのようなことをスウェーデンの友人に教えてもらうまでは、全く知らずに「お散歩にもってこいの綺麗な地区だわぁ~♪」と思っていた私。
見た目の美しささだけでなく、環境に配慮した高い技術が街全体に組み込まれている・・・優れた都市計画とはこういうことをいうのだな、と考えさせられました。
ハンマルビー・ショースタッド・・・夕暮れに浮かぶ雲さえもこんなに綺麗。。。