今日は北欧雑貨ファンにははずせない、北欧のガラス食器についてお話ししたいと思います。
北欧の陽の光を思わせるようなみずみずしい透明感のガラス食器。
その美しさに魅了され、コレクションされている方も多いのではないでしょうか。
私が、初めて北欧ガラス食器に注目したきっかけは、デンマーク・コペンハーゲンのストロイエ通りにあるインテリアの総合ショップ、イルムス・ボーリフス ILLUMS BOLIGHUSです。
イルムス・ボーリフス の、通りに向かったショーケースに、いつも素敵なハンドメイドのガラス食器がディスプレイされてました。
それはペニーレ・ビューローさん(PERNILLE BÜLOW http://www.pernillebulow.dk/)という女性作家さんの作品だったのですが、優しい透明感と温かみのあるディテールに魅せられ、新作が並べられるのが楽しみで、毎回前を通る度にチェックしてました。
それをきっかけに北欧ガラス食器が大好きになり、自分でも販売するようになりました。
そして気がついたことー
北欧のガラス食器はなぜこんなにポッテリとしているの?ということ。
スキッとした透明度の高いガラス製品を作るためには、『鉛』が必要になります。
カットなどの過程でその『鉛』が溶出し、水質汚染の一因となりうる、ということで、北欧では『鉛』を使ってガラスの製造しないようになったのだそうです。
ガラスに含まれる鉛が人体に影響を及ぼすとはっきり証明できない、と言われた段階でも、
ーガラス工房で働く女性が母となった時、母体に影響はないのか?
ーそれを口にする子供たちに影響はないのか?
ー溶出した鉛が水質に影響は?
・・・その答えは何世代も後になってからわかるもの。
だとしたら、未来のために不安な要素は今、排除しよう、と『鉛を含むガラス製作を全面的に禁止する』という結論に至ったそうです。
例えば鉛レスでありながら、クリスタルのような透明感を実現しているフィンランドのイッタラ ittalaも、とても魅力的なブランドですね。
これはイッタラ ittalaが、ラップランドの石英を使って透明度をが高いクリスタルガラスを製作する技術を持っているからなんです。
(←フィンランドのヴァンター空港のカフェでもイッタラのotteが使われていました!キレイ〜!)
北欧ガラス食器を手に取ると、ハンドメイドならではの温かみと同時に、人や環境を重んじ、自然を大切にする北欧の精神が伝わってきます。
美しくて、しかも強度があるので普段の食卓でも惜しみなく使える、、、
『日常こそ、美しく』ー北欧デザインの伝統が、ここにも息づいているんですね。