北欧家具は見た目の美しさはもちろんのこと、長く使える機能性も兼ね備えています。
中でも北欧ソファで名作家具と呼ばれるものには、ある共通点があるんです。
ソファは壊れても捨てるのにひと苦労だし、修理代が一番高い家具です。
今日はデンマークの家具製作工房で教えてもらった、チェックポイントをご紹介。
ソファを、長く良い状態で使えるように
北欧ソファのイメージといえば、木の素材を生かしたナチュラルテイストを思い浮かべる方が多いかもしれません。
例えば、
ボーエ・モーエンセンの2212ソファ
ハンス・J・ウェグナーのGE290ソファ
アルネ・ヤコブセンのシリーズ3300ソファ
など、日本でも北欧好きの方に根強い人気です。
実際に現地では、モダンなデザインの『新世代の名作家具』が次々と生まれているのですが、古典的なもの、モダンなもの、どちらにも共通しているのは『良いものを、良い状態で長く使う』という理念です。
そして、できるだけ長く良い状態を保てるために、避けたほうがいいデザインがあります。
人間の動きを計算したデザインか?
北欧家具のデザイン現場では、
「人間の身体の動きに興味のないデザイナーが作った家具は、単なるオブジェであって、家具とは呼べない」と、教えられました。
ソファも、実際の使うとき、人はどのような動きをするのか?を、まず基本にデザインされます。
ソファで一番ダメージを受けるところはどこ?
ソファで一番ダメージを受けやすいのは、どの部分だと思いますか?
肘掛けの部分?
背もたれ?
それとも、やっぱり座面?
・・・答えは足元のちょうどかかとの当たる部分。
人はソファから立つ時、必ずかかとがソファの一番下の部分にあたります。
つまり、「椅子から立つ」という動作をする時、重心を移動させるため膝よりもかかとを内側に入れる、という動きをするのです。
ですから、ソファのフォルムは、ちょうどかかとの部分が直接当たらないような形であることが重要。
つまり、脚が付いていて、ソファの本体が床から浮いている、、、もしくは、かかとの当たる部分が、凹んでいる、、、というデザインが理想です。
これはソファのデザインを学ぶとき、教えられるポイントなんです。
どっしりとした重厚感を演出するため、本体が床面まであるデザインのソファが選ばれることがありますが、日常に使うのは避けた方が賢明。
この写真のようなソファは、立つ度に下の部分のかかとが当たり、ソファにダメージを与えることになるので、傷みが早くなります。
シンプルなデザインたけど、そこには心地よく使えるヒントが隠されている北欧ソファ。
ぜひお気に入りの一点を見つけて、北欧テイストの快適な暮らしを楽しんでくださいね、